何時かわからないふと目が覚めた夜でも朝でもない瞬間
抱きしめる力はどのくらいがいいかな
なんて
変なことを質問した
ありったけがいい
そうつぶやいた
掠れた声に
ああ、そうかい
と、返事をする代わりに
抱きしめた
もっともっと
そう言っているかのように
漏れる呼吸に
もっともっと
抱きしめる
答えなんてない
こんな抱きしめることの強さにだって
答えがないんだから
だったら、今、きみが思い悩むことだって
そこまで深く潜らなくてもいいんだよ
薄明かり
揺れる窓
透き通った空
触れる
触れた
そばでそっと
もう少し世界を広げて
もっともっと
強く
抱きしめてやった。